エンコルピオのブログ

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極私的映画録 2025第2四半期(4月~6月)

エンコルピオ

 梅雨明け宣言が出たようで、早速猛暑の再来となってしまった。


さて、今までサブスクは利用してこなかったが、よく利用する図書館に見たい作品が少なくなったこと(あっても借りるまで1月以上かかる)、アマゾンプライムで見たい映画がいくつかあったので、とりあえず1ヶ月のお試し会員になってみました。


すると猫にマタタビのごとく、仕事が終わると毎夜のように映画を見る習慣がついてしまったのでした(潜在的に恐れていたことが現実化)。

ということで4月から6月の3ヶ月で46本(6月中旬会員になった6月が20本)に見ました。

映画については鑑賞後キネノートにコメントを記録するのだが、やたら時間がかかった。

好きなことだが、ちょっとしんどかった(猫の反省)。

それでなくても、6月は株主総会がらみで株主として処理することも多いのに・・・。


閑話休題


いつものことだが、記載する対象は今年公開されたものに限らず、製作年度、公開年度は無限定。
その中で自分なりに高評価だったもの(再見のものは〇を付した)を以下に記録した。


個々の作品についての詳細なコメントは、キネノートさんに記録してあるのでこちらには詳しくは書かない。


4月

 なし

 次点 ザリガニの鳴くところ(2022米)

      炎上(1958日)

      大河への道(2022日)

5月

 福田村事件(2023日)

 雨月物語(1953日)

 次点 ロストケア(2023日)

    流浪の月(2022日)

6月

 赤線地帯(1956日)

 PERFECT DAYS(2023日)

 次点 ジョーカー(2019米)

    恐怖の報酬(1952仏)

    プロメテウス(2012米) 〇


4月

「ザリガニの鳴くところ」自然界(ノースカロライナの湿地帯)に取り残された(社会性に欠けるDV父親から家族崩壊の結果)少女のサバイバルの物語であると同時に大人になったヒロインの法廷劇を通してのサスペンス映画(時に獲物が捕食者を殺さなければならない、がキーワード)。

「炎上」は、三島由紀夫の「金閣寺」を原作とし、その文学作品としての高さから映画化を一度は断った市川崑監督が妻で脚本家の和田夏十と難航した脚本を三島本人の助け(資料う提供)もあって見事に映画化。また大映の美男スターの市川雷蔵に吃音症の修行僧を演じさせたことで役者としての幅を広げた。

「大河への道」は、立川志の輔が香取市(昔の佐原市)にある伊能忠敬記念館で日本地図を見て感動して創作した落語『伊能忠敬物語ー大河への道』を本作の主演(2役)の中井貴一が鑑賞して感動したことから映画化された。地図が完成する前に伊能が亡くなった事実に驚き、偉業を達成するために関係者の苦労が偲ばれる。

5月

「福田村事件」は、関東大震災時に現在の野田市で実際に起きた日本人が日本人を朝鮮人と思い込んで複数人虐殺した事件≒集団ヒステリーを差別の問題として断罪した秀作。

現代の日本でも垣間見える安直な外国人排斥を警告する。

「雨月物語」と「赤線地帯」は共に日本映画の3大巨匠の1人と言われる溝口健二監督作品。

今まで見る機会に恵まれなかったが、心機一転、やはり溝口作品を見ていないと日本映画は語れないと感じた2作品だった。

6月

「PERFECT DAYS」は、ドイツ人のヴィム・ベンダース監督が撮った役所広司主演の日本映画。ちなみにベンダース監督は日本映画の3大巨匠の1人と言われる小津監督を尊敬していることは有名。

今回はキネノートに書いた同作のコメントを転載しました。

もし映画を見るときには参考にそちらも覗いてみて下さい。

木漏れ日に神は宿る

人生をどう過ごすか?
若い頃気ずかなかった課題に今更のように直面する時が来る。
自分なりに頑張ってきたことが自分を幸福にしてきたか振り返る。
主人公が下町の質素なアパートで1人で生活し、公共トイレを清掃する仕事を中心に1日が始まり終わる。
ただその1日も朝神社の外回りを掃き掃除する音で目覚め、歯磨きし、玄関に降り注ぐ朝日に感謝するように微笑む。
好きな音楽を車のカセットで聞き、その好みは結構渋いチョイスだ。
それにつけても東京の公共トイレのデザインの凝ってることよ。
トイレ?と疑ってしまうほどだ。
彼の仕事は丁寧で、基本1人で作業し手際よく手抜きしない。
寡黙ではあるが仕事仲間に冷たいわけではない。
流石に本作では「せかいのおきく」のように糞尿にまみれた便器等が出てくることはないのがベンダースの流儀というか美意識なのだろう。
主人公はお昼には神社?のベンチでコンビニで買ったサンドイッチを食べ、時に家で育てるための植栽を見つける。
午後の仕事を終えると、帰宅して自転車に乗り換え、銭湯の1番風呂につかりなじみの店でハイボール?を飲む。
自宅に帰れば読みかけの本を読む。
時々読み終えると古本屋で1冊100円の文庫本を購入する。
古本屋のおばさんのコメントは短いが適切だ。
主人公にとって穏やかで自分のコントロールできる時間と空間の中で生活することで彼にとっての豊かさを味わい、満たされているのだろう。
人生に残された有限の時間で(主人公も初老の域)たとえ失ったものがあったとして感傷にひたることがあっても、それも味わえばいいと泣き笑いできる。
そうありたい、と余韻が残る。


ではまたあと半年良い映画に出会えることを期待して・・・。

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