エンコルピオのブログ

日々のあれこれと趣味のことを徒然なるままに記す

読書録 2022下期

7月
生涯弁護人 事件ファイル2 安部英(薬害エイズ) カルロス・ゴーン 野村沙知代 ・・・ 弘中惇一郎
猫を棄てる 父親について語るとき 村上春樹


8月
RAGE(レイジ)怒り ボブ・ウッドワード
PERIL(ペリル)危機 ボブ・ウッドワード
生涯弁護人  事件ファイル1 村木厚子 小澤一郎 鈴木宗男 三浦和義・・・弘中惇一郎
職業としての小説家 村上春樹


9月
わが人生。名優マイケル・ケインによる最上の人生指南書 マイケル・ケイン
コンビニ人間 村田紗耶香
映画を聴きましょう 細野晴臣
ユーミンとフランスの秘密の関係 松任谷由美
円山町瀬戸際日誌―名画座シネマヴェーラ渋谷の10年 内藤篤


10月
新しい世界の資源地図―エネルギー・気候変動・国家の衝突 ダニエル・ヤーギン
Anthro Vision(アンソロ・ビジョン) 人類学的思考で視るビジネスと世界 ジリアン・テッド
島のエアライン上・下 黒木亮
若松孝二 ---闘いつづけた鬼才 (文藝別冊/KAWADE夢ムック)
推し、燃ゆ 宇佐見りん


11月
怪優伝――三國連太郎・死ぬまで演じつづけること 佐野眞一
岩下志麻という人生  いつまでも輝く、妥協はしない 立花珠樹
女帝 小池百合子 石井妙子


12月
ウイグル大虐殺からの生還 再教育収容所地獄の2年間  グルバハール・ハイティワジ ロゼン・モルガ
映画を撮りながら考えたこと 是枝裕和


弘中弁護士の事件ファイル1・2は、有名な事件ばかりではなく交通事故事件や痴漢、医療事故といった一般的な事件も著者の鋭い問題意識からの分析と事案解明が数多く記載されている。
また先入観から縛られないように依頼人に寄り添う姿勢は弁護士として頼もしいと感じられた。


ボブウッドワードの著作はアメリカの政治をわかりやすく身近なものとして知る上で従来からフォローしているジャーナリスト。
「RAGE(レイジ)怒り」はトランプ政権、「PERIL(ペリル)危機」はトランプ政権からバイデン政権へと移行する中での選挙戦も交えて描かれる。
再びトランプが復活するのか現在時点では微妙だが、将来のアメリカの動向を考える上で参考になることも多い。


最近の文学作品を知る上で芥川賞受賞作品は、1つの道標になるかと思い「コンビニ人間」「推し、燃ゆ」を読んでみた。


映画や音楽がらみの本は、見た映画、好きな音楽の裏側や事情も分かって興味深く楽しい。


特に名画座シネマヴェーラ渋谷は、フリッツラングの未公開作を本邦初公開したことは素晴らしく、映画好きにとって名画座を運営する夢を実現した(大変なことも多いようだが)ことは敬服する。


「新しい世界の資源地図―エネルギー・気候変動・国家の衝突」「ウイグル大虐殺からの生還 再教育収容所地獄の2年間」の2作は、日経の書評から。前者は現在から近未来にかけてエネルギーや国際秩序といった問題に多くの示唆に富む。後者は中国が隠すウイグル問題の一端を知ることが出来る衝撃的なるポタージュ。


ジリアン・テッドの著作はフォローしているが、今回はちょっと彼女のアプローチ論に傾斜しすぎていてちょっと対象がぼやけていた印象で、日経に掲載された彼女の記事の方が面白いものが多かった。


まあ今年も多くの本を読み、情報の森と知識の海を旅していこう!