エンコルピオのブログ

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プログレ5大バンドあれこれ PINK FLOYD編

 私にとってピンクフロイドは、他の4つのバンドと異なりテクニックやリズムあるいはクラシックやジャズとの融合といった音楽重視のスタンスというよりももっと広いサウンドないしはコンセプトの音楽化ともいうべきスタンスから注目してきたバンドであり「狂気(1973)」と「炎(1975)」は今でも愛聴盤だ。


特に「狂気(1973)」での様々なエフェクトや効果音が連続した楽曲が、今でも色褪せることのない名盤として評価されることは、本作のエンジニアであるアランパーソンズの貢献も大きいことで有名だ。


ただこのバンドで特徴的なコンセプト重視という傾向はロシアのウクライナ侵攻という大きな歴史的事件をめぐって大きな対立を露呈した。


ピンクフロイドを1985年脱退したロジャーウオーターズは、このバンドのアルバムコンセプトのイニシアチブをとり続けたリーダー格で「アニマルズ(1977)」や「ザ・ウオール(1978)」はほとんどの作詞作曲をしている。そこではかなり反体制的なコンセプトが明確に表現されている。


彼はアメリカを中心とした資本主義体制に対する嫌悪感を抱く社会主義者を公言しており、ソ連ないしロシア寄りな発言をして西側諸国から猛反発を受けている。


一方でピンクフロイドに残留したデビッドギルモア、ニックメイスンは、ウクライナのミュージシャンのヴォーカルを取り込んでウクライナ支援のための曲を発表し、収益金を寄付している。


もちろんℝウォーターズもロシアのウクライナ侵攻を積極的に支持しているわけではなく、ウクライナ側の被害が拡大しないようにとの配慮もあるのだろうが、理不尽に侵略された国家の主権回復のために犠牲を厭わず失地回復する政府を国民が支持する限りℝウォーターズの主張も色褪せてしまうように感じる。


ちなみにピンクフロイドのバンドとしての活動は、メンバーのキーボード担当のリックライトが2008年9月に逝去後、2014年ピンクフロイドとしての最後のアルバム「永遠(Rライト追悼作品〉」を発表し、2015年にはDギルモアが再結成を否定する形でバンドの終結を示唆した。
このことは先に脱退したRウォーターズも支持している。


また過去には他の人権問題のチャリテイコンサート等ではギルモアとウオーターズは、共演することもあるそうなのでまた見てみたいものだ。