エンコルピオのブログ

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私的3大ギタリスト JEFF・BECK編 EPISODE2

先日ブログでジェフ・ベックのことを書いて、その後続編を書こうと思っていたら、昨日のテレビで衝撃のニュースが飛び込んできた。


今月10日ジェフ・ベックが死んだことを伝えるニュースだった。


私にとってジェフ・ベックは、既に解散してなかったビートルズを聞き飽きてきて、次の未知なる洋楽のヒーローを探している時に出会ったリアルタイムのギターヒーローだった。


しかもそのLP「ワイアード」は、すべてインストルメンタルにもかかわらず、ロックの持つ疾走感や躍動感を心底感じさせてくれるアルバムだった。


更に振り返ってみると、単純なロックンロールではないジャズとの融合を意識したアルバムでもあり、その後いわゆるジャズ・ロックと言うカテゴリーを覚醒させてくれたきっかけとなるアルバムだった。


1986年夏、軽井沢のプリンスホテルの野外(観客席はゲレンデだったと思う)に特設されたステージで初めてライブで見た。
その時はサンタナとSルカサーとベックの3人の共演と言うふれこみだった。
実際はベックのグループをメインにしたステージにSルカサーが1曲共演、サンタナのグループをメインにしたステージに数曲Sルカサーが共演、そして最後数曲3人が共演と言う構成だった。
その時のベックのメンバーは、キーボードにヤンハマー、ドラムにサイモンフィリップス、ベースにダグ・ウインビッシュ(アルフォンソ・ジョンソンかと思っていたが、彼はサンタナのグループだったみたいです)ボーカル(珍しい)にジムホールという布陣で、特にハマーの「ライブワイアー」を彷彿させる頑張りとSフィリップスのドラムはよかった。


その頃「フラッシュ」と言うちょっと期待外れなアルバムをリリースした直後で不安だったが、軽井沢まで行ったかいがありました。


その後アルバムをリリースする間隔が空く様になり、「ギターショップ(ドラムがテリーボジオ)」(1989年)リリースした後しばらくニューアルバム(「クレイジーレッグス」(1992年)と言うロカビリーはあったけど)が出ませんでした。


ところが休火山が噴火するように1999年「フーエルス」を発表し、ツアーで同年5月に来日しました。
アルバムから新しい打ち込みや若いメンバーを入れて新しいサウンドに挑戦している感じが年をとっても枯れないベックらしくてよかったのですが、実際に東京国際フォーラムで見たベックも期待に違わずブランクを感じさせないステージでした。
特に「スターサイクル」や「ブルーウインド」と言った頃の曲は、往年のベックらしさが出ていてよかったです。


その後ベックはよく来日してくれるようになりました。
コロナ禍で来日公演が中止になったこともあるようで、残念でした。


彼が残した作品群やパフォーマンスの記録は刺激を与えてくれるでしょう。
今でも「ブローバイブロー」、「ワイアード」、「イモーション&コモーション」はよく聞きます。


ちなみに私的3大ギタリストの要件として、フレーズと音色を聞いただけで誰のサウンドがわかること、LPやCDの所有数が多く、今までよく聞いてきた(ライブに行ったことも含む)ということをベックを想定しながら思い出しました。


彼のような唯一無二のギタリストがいなくなってしまったのは本当に寂しい限りです。
合掌。