エンコルピオのブログ

日々のあれこれと趣味のことを徒然なるままに記す

読書録 2023第3四半期(7月~9月)

恐ろしく長い夏が過ぎようとしている10月になって、読書熱が高まるかと思っていたが、今年の秋はスポーツの国際的な大会が多く、そちらに時間を割くことが多い今日この頃。


昨日のアジア大会の女子サッカー決勝、北朝鮮戦では前半のヒリヒリする戦いぶりにジリジリしながら、後半でのゴールラッシュに歓喜した。


WEリーグと大学生らで急遽構成された代表チームは、なでしこほど熟成されたチームでないことはパスワークやリスクを取らないバックパスの多用、マークの甘さからも感じられた。


それでも10代の選手(CB古賀選手やMF谷川選手)の活躍は近い将来のなでしこ入りで世代交代と競争、選手層の厚みによる充実さを感じさせるものだった(10/7頃記)。


閑話休題


読書量がだいぶ減ったかなと思ったら、前期(第2四半期)とそれほど変わっていなかった。
各著作のコメントはブクログに記してあるので重複は避けるが、気になったことなど以下記す。


「伝説の編集者坂本一亀とその時代」は、3月に亡くなった坂本龍一の父親で名編集者としての父親について、教授の依頼で父親の部下だった田辺氏に執筆を依頼した経緯は、親子の複雑だけど根源的な絆を感じさせるエピソード。
その父がバックアップした野間宏の変態ぶりに驚愕。
女性編集者受難を感じさせる時代だった。


Sハケット自伝は、ジェネシス在籍時のエピソードはファンにとっては垂涎の的となった。
いずれSハケットやジェネシスのことを書くときに参照したいと思う。


「黒澤明の弁護士」は、黒澤明の「七人の侍」や「用心棒」の西部劇版についてのリメイクや盗作といった問題から日仏合作のフランス人プロデューサーに振り回される製作サイドの顛末や大島渚監督の「戦場のメリークリスマス」の裏話など興味深い話がてんこ盛りだった。
「メイク・バンカブル! イギリス国際金融浪漫」は、著者の国際金融取引小説の元ネタとなった実際の体験や当時都銀の銀行員だった時の将来の思いを書いたノンフィクションで本音が面白い。


「A MOVIE 大林宣彦、全自作を語る」は、9月29日付のブログで書いた。


「すべてのことはメッセージ 小説ユーミン」は、幼少期から1stアルバムデビューまでの荒井由実時代のユーミンを描いた一応フィクションとされている。
昭和の東京や周辺(八王子)の状況も描かれていて興味深い点や共鳴できる点もあった。
いずれユーミンがらみのことも書こうと思っている。


Sハケット自伝以外はすべて図書館で借りた。感謝


7月
伝説の編集者坂本一亀とその時代 田辺園子
亀裂 創業家の悲劇 高橋篤史
スティーヴ・ハケット自伝 ジェネシス・イン・マイ・ベッド スティーヴ・ハケット
海辺のカフカ〈上・下〉 村上春樹
黒澤明の弁護士 乗杉純


8月
メイク・バンカブル! イギリス国際金融浪漫 黒木亮
裁判官も人である 良心と組織の狭間で 岩瀬達哉
巨大債務危機を理解する レイ・ダリオ
虚ろな革命家たち ──連合赤軍 森恒夫の足跡をたどって 佐賀旭
経済学の壁:教科書の「前提」を問う 前田裕之


9月
デンジャラス 桐野夏生
シンプルで合理的な人生設計 橘玲
A MOVIE 大林宣彦、全自作を語る 大林宣彦
すべてのことはメッセージ 小説ユーミン 山内マリコ